マネーガイドジャーナル

障害年金が不支給・等級に不服なとき|審査請求は3か月以内、再審査請求は2か月以内

障害年金の不支給や等級に不服がある場合、決定を知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求ができ、その決定に不服なら2か月以内に社会保険審査会へ再審査請求ができます。提出先と方式、2か月で決定がないときの扱い、裁判との関係を、法令(e-Gov)と厚生労働省の情報(2026年11月8日確認)で整理しました。

障害年金が不支給・等級に不服なとき|審査請求は3か月以内、再審査請求は2か月以内

障害年金の請求が不支給になった、または認められた等級に納得できない場合は、決定を知った日の翌日から3か月以内に、地方厚生局に置かれた社会保険審査官へ審査請求ができます。審査官の決定にも不服があれば、決定書の謄本が送られた日の翌日から2か月以内に、厚生労働省の社会保険審査会へ再審査請求ができます。

本記事では、社会保険審査官及び社会保険審査会法・国民年金法・厚生年金保険法・行政事件訴訟法の条文(e-Gov法令検索)と厚生労働省の社会保険審査会のページ(いずれも2026年11月8日確認)をもとに、不服申立ての段階と期限を順に整理します。請求の要件や手順は障害年金の受給要件と請求の流れで解説しています。

不服申立ての段階と期限

  1. 審査請求(第1審):相手は社会保険審査官。障害基礎年金は国民年金法101条、障害厚生年金は厚生年金保険法90条に基づきます。期限は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月です(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条)。正当な事由で期間内に請求できなかったことを示したときは、この限りではありません。
  2. 再審査請求(第2審):相手は社会保険審査会。期限は、審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月です(同法32条)。
  3. 裁判(処分の取消しの訴え):審査請求に対する社会保険審査官の決定を経た後でなければ、訴えを起こせません(国民年金法101条の2、厚生年金保険法91条の3)。出訴期間は、審査請求をした場合、裁決があったことを知った日から6か月です(行政事件訴訟法14条)。

出典:社会保険審査官及び社会保険審査会法|e-Gov法令検索(2026年11月8日確認)

出典:国民年金法|e-Gov法令検索(2026年11月8日確認)

出典:行政事件訴訟法|e-Gov法令検索(2026年11月8日確認)

審査請求はどこに、どう出すか

審査請求は、文書でも口頭でもできます(同法5条1項)。提出先は社会保険審査官ですが、原処分の事務を処理した年金事務所や、請求する人の住所地を管轄する年金事務所・地方厚生局などを経由して出すこともできます(同条2項)。経由した機関に審査請求書を出した時点で、審査請求があったものとみなされます(同条3項)。郵便や信書便で出した場合、送付にかかった日数は期間に算入されません(同法4条3項)。

社会保険審査官は、各地方厚生局(北海道・東北・関東信越・東海北陸・近畿・中国四国・九州)と四国厚生支局に置かれています。所在地と電話番号は、厚生労働省の社会保険審査官所在地一覧で確認できます。審査請求書の様式も、厚生労働省の社会保険審査会のページに掲載されています。

出典:社会保険審査会における社会保険審査制度の概要(社会保険審査官所在地一覧表)|厚生労働省(2026年11月8日確認)

出典:社会保険審査会|厚生労働省(2026年11月8日確認)

2か月たっても決定が出ない場合

審査請求をした日から2か月以内に決定がないときは、審査請求人は、社会保険審査官が審査請求を棄却したものとみなすことができます(国民年金法101条2項、厚生年金保険法90条3項)。この場合、審査官の決定を待たずに社会保険審査会への再審査請求に進めます。

また、審査請求と再審査請求は、時効の完成猶予と更新については裁判上の請求とみなされます(国民年金法101条3項、厚生年金保険法90条4項)。

出典:厚生年金保険法|e-Gov法令検索(2026年11月8日確認)

期限を過ぎないために、決定通知が届いたらすること

  • 決定通知書が届いた日を控える(3か月の期限は、処分があったことを知った日の翌日から数えます)。
  • 不支給・等級の理由を確認し、請求時に出した診断書や病歴・就労状況等申立書の写しを手元にそろえる。
  • 期限が近い場合は、まず審査請求書を出す。年金事務所を経由して出すこともできます。
  • 手続きに不安がある場合は、年金事務所や社会保険労務士、法テラスなどに相談する。

結果が出るまで生活費が足りないとき

本記事は、法令と厚生労働省が公開している情報をもとに障害年金の不服申立ての手続きを一般的に整理したもので、個別の決定の当否や見通しを判断するものではありません。共済組合等が行った障害の程度の診査に関する処分は、共済各法に定める審査機関への審査請求となります。内容は2026年11月8日に確認したものです。個別の手続きは、年金事務所または社会保険審査官にご確認ください。

この記事の執筆者

マネーガイドジャーナル編集部のプロフィールイラスト

マネーガイドジャーナル編集部

金融関連の情報サイトについて多数の運営実績を持つ編集チームです。株式・不動産・FXなど幅広い金融資産の運用経験と、外資系ITコンサルティングファームで金融機関の案件に従事した実務経験をもとに、公式サイト・公的機関の一次情報を確認しながら記事を制作しています。

  • 掲載情報は、公式サイト・政府広報・金融庁等の一次情報で確認し、確認日を記載しています
  • 確認できなかった情報は「確認できず」と記載し、推測による断定は行いません
  • 特定のサービスの利用を勧めることはせず、リスクと公的な相談先をあわせて掲載しています

運営者情報|記事制作ポリシー|検証の方法

RELATED ARTICLE関連記事

NEW

家賃が払えない場合の対応|強制退去までの流れと住居確保給付金

家賃を滞納しても、直ちに退去を求められるわけではありません。督促から契約解除・明け渡しまでの一般的な流れと期間の目安、返済不要の住居確保給付金や相談窓口を、公式情報をもとにまとめました。

記事を読む ›
NEW

児童扶養手当の支払月は奇数月の年6回|令和8年4月からの手当額と、減額・返還になる場面

児童扶養手当は1月・3月・5月・7月・9月・11月の年6回、前月までの2か月分が支払われます。令和8年4月からの月額(見込額)は全部支給48,050円。所得制限、公的年金等を受けると減る仕組み、さかのぼった年金で返還になる場面を、こども家庭庁の公式情報(2026年11月8日確認)で整理しました。

記事を読む ›
NEW

電気代の滞納は何ヶ月で止まる?検針日から約50日が目安|停止前の相談と再開手続き

電気代を滞納すると、大手電力の規制料金では支払期日(検針日の翌日から30日目)の翌日から20日を過ぎると、予告のうえ送電停止となる場合があります。検針日からおおむね50日(2か月弱)が目安です。停止前の相談先と、止まった電気を戻す手続きを電力会社の公式情報でまとめました。

記事を読む ›
NEW

児童手当はいつ振り込まれる?偶数月の年6回・前月分までの2か月分と申請の15日ルール

児童手当は2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回、それぞれ前月分までの2か月分が支給されます。認定後は申請した月の翌月分からの支給で、出生・転出の翌日から15日を過ぎると遅れた月の分は原則受け取れません。公務員・転居・振込口座の扱いも、こども家庭庁の公式情報(2026年11月8日確認)で整理しました。

記事を読む ›

CATEGORY

状況別に記事を探す

支払いが困難な場合

家賃・光熱費・税金・奨学金などの支払いが難しい場合の対処

借金を整理する

任意整理・個人再生・自己破産などの基礎知識

税金・家計を見直す

還付・控除・固定費の見直しによる手元資金の確保

業者検証データベース

先払い買取・後払いアプリ現金化の業者が公開している情報の検証