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介護保険料を滞納するとどうなる?償還払い・給付の差止め・自己負担3割への減額と減免の相談

65歳以上の方が介護保険料を滞納すると、1年で償還払い、1年6か月で給付の一時差止め、時効(2年)で納められなくなった期間があると自己負担が3割(または4割)に上がる給付制限があります。介護保険法の条文と横浜市の案内(2026年11月2日確認)で、流れと減免・相談先を解説します。

介護保険料を滞納するとどうなる?償還払い・給付の差止め・自己負担3割への減額と減免の相談

65歳以上の方(第1号被保険者)が介護保険料を滞納すると、督促・延滞金・差押えに加えて、介護サービスを使うときの給付が制限される仕組みがあります(介護保険法66条・67条・69条)。滞納の期間が長くなるほど制限は重くなり、時効で納められなくなった期間があると、後から納めることもできません。本記事では、介護保険法の条文(e-Gov法令検索)と横浜市の案内(いずれも2026年11月2日確認)をもとに、流れと相談の方法を説明します。

結論

  • 1年以上の滞納:サービス費用をいったん全額支払い、後で保険給付分の払い戻しを申請する「支払方法の変更(償還払い化)」の対象になります。
  • 1年6か月以上:払い戻される保険給付の支払いが一時差し止められ、そこから滞納保険料が差し引かれることがあります。
  • 2年以上(時効):時効で納められなくなった期間に応じて、一定期間、自己負担が3割(3割負担の方は4割)になります(横浜市の案内)。
  • 相談先:保険料を通知してきた市区町村の介護保険の担当です。災害・失業などの事情があれば減免や徴収猶予を受けられる場合があります(介護保険法142条)。

滞納が起きやすいのは「普通徴収」の方

65歳以上の方の介護保険料は、年金から差し引かれる特別徴収と、納付書や口座振替で本人が納める普通徴収のどちらかで納めます(介護保険法131条)。年金から差し引かれている間は納め忘れは通常起きません。滞納が起きやすいのは普通徴収の方です。

普通徴収の保険料については、本人のほか、世帯主と配偶者も連帯して納付する義務を負います(同法132条)。横浜市は、被保険者が滞納した場合は連帯納付義務者に保険料の請求や滞納処分等を行う場合があると案内しています。

出典:介護保険法131条・132条・142条・200条(e-Gov法令検索)/保険料を滞納していると(横浜市)(いずれも2026年11月2日確認)

督促・延滞金・差押え

横浜市では、納期限までに納付がない場合に督促状を送り、「その督促状に指定された期限までになお納付のない場合には、保険料額及びその指定された期限の翌日から納付の日までの日数に応じて延滞金が加算(※)されます。」としています(「※加算する延滞金が100円未満の場合には請求しません。」)。

また、「特別の事情もなく保険料を納付していない場合には、法律に基づく滞納処分として、財産を差し押さえる場合があります。」とされ、差押えは保険料の未納期間や介護サービスの利用の有無にかかわらず行われる場合があります。

出典:介護保険料の督促状(横浜市Q&A)/介護保険料の延滞金(横浜市Q&A)/介護保険料を滞納した場合(横浜市Q&A)/保険料を滞納していると(横浜市)(いずれも2026年11月2日確認)

介護サービスを使うときの給付制限

介護保険法は、保険料を滞納している第1号被保険者の要介護・要支援の方について、災害などの特別の事情がある場合を除き、次の措置を定めています。期間は省令で定められており、横浜市は次のように案内しています。

滞納の期間(納期限から)措置根拠
1年以上支払方法の変更(償還払い化)。通常は費用の1割・2割・3割を支払うところを、いったん全額支払います。保険給付分は区役所に申請すると後日払い戻されます。介護保険法66条
1年6か月以上償還払い化された保険給付の支払いが一時差し止められ、差し止められた額から滞納保険料が控除されることがあります。介護保険法67条
2年以上(時効)時効で納められなくなった保険料がある場合、その期間に応じて一定の期間、自己負担が1割・2割の方は3割に、3割の方は4割になります。この間は高額介護(介護予防)サービス費の払い戻しや居住費(滞在費)・食費の負担軽減も受けられません。介護保険法69条

保険料を徴収する権利は2年で時効により消滅します(介護保険法200条)。横浜市は、65歳以上の方の保険料は「督促状が届いた日の翌日等(時効起算日)から2年経過すると、時効により納めることができなくなります。」と説明しています。時効になった分は後から納めることができないため、給付額減額は、介護が必要になった後で滞納分を払っても避けられません。介護サービスを使う予定がまだない時期の滞納でも、将来の負担に影響します。

40〜64歳の方(第2号被保険者)は、加入している医療保険の保険料と一緒に介護保険料を納めています。医療保険料に未納がある場合は、支払方法の変更と併せて保険給付の一時差止などの措置がとられることがあります(介護保険法68条、横浜市の案内)。

出典:介護保険法66条・67条・69条(e-Gov法令検索)/保険料を滞納していると(横浜市)(いずれも2026年11月2日確認)

払えないときに使える制度

介護保険法142条は、市町村が条例で定めるところにより、特別の理由がある方の保険料を減免し、または徴収を猶予することができると定めています。対象や基準は市区町村の条例で決まります。横浜市は「災害、失業・倒産、その他の事情で介護保険料を納めることにお困りの場合は、介護保険料の減免が受けられる場合があります。」とし、減免を受けるには申請が必要としています。

給付制限についても、介護保険法66条・67条・69条はいずれも、災害その他の政令で定める特別の事情がある場合を除くとしています。事情がある場合は、制限を受ける前に市区町村に伝えてください。

出典:介護保険料の減免制度(横浜市Q&A)/介護保険法142条(e-Gov法令検索)(いずれも2026年11月2日確認)

相談の進め方

  1. 窓口を確認する:保険料の通知書や督促状に書かれている市区町村の介護保険の担当(横浜市では区役所の保険年金課)に連絡します。
  2. 時効の前に相談する:時効で納められなくなった期間は給付額減額につながります。督促状が届いた時点で、払える額と時期を相談してください。
  3. 事情を伝える:災害・失業・病気などで収入が減った場合は、減免や徴収猶予の対象になるかを確認します。
  4. ほかの支払いも整理する:税金や国民健康保険料などの滞納が重なっている場合は、滞納の優先順位も参考にしてください。

よくある質問

年金から天引きされているのに滞納になることはありますか

年金から差し引かれている(特別徴収の)保険料は、本人が納め忘れることは通常ありません。普通徴収で納めている期間の分が滞納になります。自分の納め方は、市区町村から届く保険料の通知書で確認できます。

介護サービスを使い始めてから滞納分を払えば制限はなくなりますか

償還払い化は、滞納している保険料を完納したときなどに解除されます(介護保険法66条3項)。一方、時効で納められなくなった期間にもとづく給付額減額は、後から納めることができないため、定められた期間が経過するまで続きます(同法69条)。

家族が代わりに払う必要はありますか

普通徴収の保険料は、世帯主と配偶者が連帯して納付する義務を負います(介護保険法132条)。

国民健康保険料や年金も払えていません

国保・国民年金の減免や免除は国民健康保険料・国民年金が払えないときで、高齢の方の家計全体の相談先は高齢でお金がないときで解説しています。

相談先

  • 市区町村の介護保険の担当:保険料の減免・徴収猶予・納付の相談。
  • 地域包括支援センター:介護サービスの利用とあわせた生活全体の相談。
  • 自立相談支援機関:支払いが重なっている場合の家計全体の相談。生活困窮者自立支援制度(厚生労働省)
  • 法テラス:借金が重なっている場合の法律相談。サポートダイヤル 0570-078374。日本司法支援センター

差押えの仕組みは差押えの2つの流れに、分割や猶予の申し出の準備は猶予・分納を申し出るときの準備書類にまとめています。

本記事は、法令と公的機関が公開している情報をもとに制度の一般的な仕組みを整理したもので、法的な助言ではありません。延滞金の扱い、減免の対象、給付制限の運用は市区町村によって異なり、本文では横浜市の案内を例として挙げています。内容は2026年11月2日に確認したものです。最新の内容はお住まいの市区町村でご確認ください。

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