高齢者でお金がないときに使える制度・相談先|年金・高額療養費・生活福祉資金【2026年7月】
高齢でお金がないとき、年金・高額療養費制度・生活福祉資金・生活保護など使える制度があります。持ち家がある場合の選択肢や、危険な借入に頼らない方法を解説します。

年金だけでは生活が苦しい、医療費がかさむ——そんなときも、危険なヤミ金や担保融資の前に、高齢者が使える制度を確認しましょう。
使える制度・支援
- 高額療養費制度:医療費が自己負担限度額を超えたとき、超過分が払い戻される制度。窓口は加入する健康保険。
- 生活福祉資金貸付(社会福祉協議会):低所得・高齢者世帯向けの低利・無利子の貸付(公的な貸付・給付参照)。
- 生活保護:収入が最低生活費を下回る場合の最終的なセーフティネット。福祉事務所へ。
- 年金の相談:受給漏れ・繰下げ等は年金事務所へ。
持ち家がある場合、リバースモーゲージ(自宅を担保に生活資金を借り、亡くなった後に清算)等の選択肢もありますが、担保割れや相続への影響などの注意点があります。契約前に金融機関・専門家に十分確認してください。
共通の相談先・使える制度
- まず相談:お住まいの自立相談支援機関(家計・生活の総合窓口)/消費者ホットライン「188」
- 公的な貸付・給付:急にお金が必要なとき国・自治体から借りる・もらう方法
- 今すぐ必要なとき:まず確認したいこと/借金で苦しいとき:債務整理とは
※現金化・ヤミ金・個人間融資は違法・規約違反のリスクが高く、避けるべきです。
高齢者がまずやるべき3ステップ
- ステップ1:支出の緊急度を仕分ける。家賃・光熱費・食費・医療費など生活維持に必要な支払いを最優先にし、保険・通信などの固定費を見直します。滞納しそうな支払いは、止まる前に支払先へ相談しましょう。長年契約したままの保険や通信プランは、内容を見直すだけで負担が下がる場合があります。
- ステップ2:受け取れるお金・軽減制度を確認する。年金の受給漏れ(加入記録の確認)、高額療養費の払い戻し、介護保険の負担軽減、自治体独自の高齢者向け助成など、申請しないと受けられないものが漏れていないか確認します。対象・金額は自治体・年度により異なるため公式窓口で確認を。
- ステップ3:地域包括支援センターか社会福祉協議会に相談する。高齢者の生活全般は地域包括支援センター、生活福祉資金は社会福祉協議会が入口になります。
ポイントは、「借りる」より先に「戻ってくるお金・減らせる負担」を確認することです。高齢者向けには払い戻しや負担軽減の制度が多く、申請するだけで家計が楽になる場合があります。そのうえで足りない分を公的貸付や生活保護で補う、という順番で考えましょう。この順番を守るだけで、不要な借入をかなり減らせます。
状況別の対処法
- 年金だけでは毎月足りない:まず固定費の見直しと軽減制度の確認、それでも不足するなら社会福祉協議会の生活福祉資金、最終的には生活保護の検討を。年金を受け取りながら生活保護を利用できる場合もあります。
- 医療費・介護費がかさむ:高額療養費・高額介護サービス費など、自己負担の上限を超えた分が戻る制度があります。加入している健康保険・市区町村の窓口へ。
- 持ち家はあるが現金がない:自宅を活用した貸付は選択肢になり得ますが、契約が複雑でリスクもあるため、家族や公的窓口・専門家に相談してから判断してください。毎月の返済が発生するのか、亡くなった後にどう清算されるのかは、必ず書面で確認しましょう。
- 働ける健康状態にある:シルバー人材センターやハローワークの高齢者向け窓口で、体力に合った仕事を探すという選択肢もあります。
- 借金の返済が残っている:年金収入のみでも債務整理は可能です。法テラスに相談できます。
高齢者が狙われやすい危険な勧誘
- 執拗なリースバック・自宅売却の勧誘:「自宅に住み続けながらまとまったお金」という誘い文句でも、相場より大幅に安い売却額や高い家賃で損をするトラブルが指摘されています。その場で契約せず、必ず家族・専門家に相談を。
- 還付金詐欺:「医療費・保険料が戻るのでATMへ」という電話は詐欺です。公的機関がATMの操作を求めることはありません。
- 「無料点検」から始まる住宅修理などの勧誘:点検をきっかけに不安をあおり、高額な契約を結ばせる手口です。「その場で契約しない」を徹底しましょう。
- 「審査なし」「年金担保」をうたう貸し手:年金を担保にした貸付は法律で禁止されています。通帳・キャッシュカード・年金証書を預かろうとする業者はヤミ金です。
契約してしまった後でも、クーリング・オフなどで取り消せる場合があります。「もう手遅れ」とあきらめず、できるだけ早く相談してください。
不審な電話・訪問・契約トラブルは消費者ホットライン「188」、詐欺かもしれないと思ったら警察相談専用電話「#9110」へ。ひとりで判断せず、家族や地域包括支援センターにも共有しましょう。
よくある質問
Q. 年金をもらっていても生活保護は受けられますか?
A. 年金等の収入が国の定める最低生活費に満たない場合、差額分の保護を受けられる可能性があります。判定は世帯の状況によるため、福祉事務所に相談してください。「年金があるから無理」と思い込んで相談しないのが一番もったいないケースです。
Q. 持ち家があると支援は受けられませんか?
A. 制度によります。持ち家があっても利用できる支援はあり、生活保護でも自宅に住み続けられる場合があります。「持ち家だから」と窓口に行く前から諦めてしまう人が多いのですが、実際には利用できた例も少なくありません。自己判断で諦めず窓口で確認を。
Q. 子どもに知られずに相談できますか?
A. 相談自体は本人だけでもできます。ただし契約や大きなお金の判断は、後のトラブル防止のため家族と共有することをおすすめします。判断に不安があるときは、地域包括支援センターが間に入ってくれます。
Q. 離れて暮らす親のことを、家族の側から相談できますか?
A. できます。親本人が住む地域の地域包括支援センターは、家族からの相談も受け付けています。不審な契約に気づいたときは、本人を責めずにまず事実を確認し、消費者ホットライン「188」への相談を一緒に検討してください。
家族・周囲との共有の仕方
高齢期のお金の悩みは、ひとりで抱えるほど危険な勧誘につけ込まれやすくなります。無理のない範囲で、家族や信頼できる人と情報を共有する仕組みを作っておきましょう。
- 「契約の前に一言」をルールにする:大きな契約や借入は、決める前に家族か地域包括支援センターに一度話す、と決めておくだけで多くのトラブルを防げます。急かしてくる相手ほど、この一言を嫌がるものです。
- お金の全体像を書き残しておく:年金の受取口座、加入している保険、毎月支払いのある契約を1枚にまとめておくと、いざというとき家族が状況を把握できます。ただし暗証番号は書かず、通帳やカードそのものの管理を人に任せるのは慎重に判断してください。
- 不審な電話・訪問はその日のうちに話す:「変な電話があった」と身近な人に共有する習慣があるだけで、詐欺被害の多くは入口で防げます。
- 頼れる家族がいない場合:地域包括支援センターや民生委員が身近な相談相手になります。日常のお金の管理そのものに不安が出てきたときも、社会福祉協議会の窓口に相談してみましょう。
共有は「管理されること」ではなく、自分の生活を守るための備えです。元気なうちに仕組みを作っておくことが、将来の安心につながります。
まとめ
高齢でお金がないときは、高額療養費・生活福祉資金・生活保護など公的制度が頼れます。危険な担保融資・ヤミ金は避け、社会福祉協議会や福祉事務所に相談しましょう。
この記事の執筆者
マネーガイドジャーナル編集部
金融関連情報サイトの運営実績を多数持つ編集チーム。株式・不動産・FXなど幅広い金融資産の運用経験と、外資系ITコンサルティングファームで金融機関の案件に従事した実務経験をもとに、公式サイト・公的機関の一次情報を確認しながら記事を制作しています。
- 掲載情報は公式サイト・政府広報・金融庁等の一次情報を確認し、確認日を明記します
- 確認できない情報は「確認できず」と正直に記載し、憶測で断定しません
- 特定サービスの利用をあおらず、リスクと公的な相談先を必ず併記します


