住居確保給付金とは?家賃が払えないときに原則3か月(最長9か月)家賃を支給【2026年7月】
住居確保給付金は、離職・廃業や休業などで収入が減り家賃を払えないおそれがある人に、家賃相当額を原則3か月(延長で最長9か月)支給する制度です。対象・収入資産要件・求職活動の条件・申請窓口を解説します。

住居確保給付金は、離職・廃業や、やむを得ない休業などで収入が減り、住まいを失うおそれがある人に、家賃相当額を自治体が家主へ支給(代理納付)する制度です。生活困窮者自立支援制度に基づきます。
主な対象・要件
- 主たる生計維持者が、離職・廃業後2年以内、または本人の責任・都合によらず収入が同程度まで減少している
- 収入要件:世帯収入が「基準額(市町村民税均等割非課税額の1/12)+家賃(上限あり)」以下
- 資産要件:世帯の預貯金合計が基準額の6か月分(100万円を超えない額)以下
- 求職活動要件:自立相談支援機関の面接等・ハローワークでの求職活動 等
金額・期間・窓口
支給額は家賃額(生活保護の住宅扶助基準額が上限)。期間は原則3か月、延長で最長9か月です(新型コロナ特例で最長12か月まで延長された時期がありましたが、現行の恒常制度は最長9か月です。最新は自治体でご確認ください)。申請窓口は自立相談支援機関(お住まいの自治体の生活困窮者自立支援の相談窓口)です。
申請から支給までの流れ
- 自立相談支援機関に相談する:お住まいの自治体の生活困窮者自立支援の窓口が入口です。電話で事前に相談し、自分が対象になりそうか・必要書類は何かを確認します。
- 書類を準備する:本人確認書類、離職・廃業や収入減少がわかる書類、世帯の収入・預貯金がわかる書類、賃貸借契約書などが一般的に必要です。手元にそろわない書類があっても、代わりになるものを窓口が案内してくれる場合があるので、あきらめずに相談しましょう。
- 申請・審査:窓口を通じて申請し、収入・資産・求職活動などの要件が審査されます。
- 支給開始:支給が決まると、家賃相当額が自治体から家主(貸主・管理会社)へ直接支払われます(代理納付)。
- 受給中の報告:受給中はハローワークでの求職活動や自立相談支援機関との面談など、決められた活動と報告を続けます。
流れの全体像は「相談→書類→審査→家主への代理納付」です。書類がそろっていない段階でも相談自体は可能で、家賃の支払いに不安を感じた時点で動くほど選択肢が多く残ります。窓口では住居確保給付金だけでなく、家計改善や就労の支援もあわせて案内してもらえるため、「要件に当てはまるか」を自分で判断してから行くのではなく、生活全体の相談として早めに利用するのがコツです。
対象になるか迷いやすいケースの考え方
- フリーランス・自営業で収入が減った:離職だけでなく、自分の責任によらないやむを得ない休業などで収入が減った場合も対象になり得ます。該当するかは自己判断せず窓口で確認を。
- すでに家賃を滞納している:滞納があっても相談は可能です。あわせて家賃が払えないときの対処を確認し、大家・管理会社への連絡も早めに行いましょう。
- アルバイトをしながら求職中:働いていても収入が基準以下なら対象になり得ます。収入基準は世帯単位で判定される点に注意してください。
- これから住まいを借りたい(住まいを失った):住居を失った人が新たに賃貸住宅を借りる場合に使えることもあります。取り扱いは自治体により異なるため窓口で確認を。
住居確保給付金は「求職活動をしながら生活を立て直すまでの家賃を支える」制度です。収入減が長引きそうな場合や、家賃以外の生活費も足りない場合は、ほかの制度の検討が必要になることもあります。どの制度が合うかを自分で見極めるのは難しいので、窓口に現状を率直に伝え、選択肢を並べてもらいましょう。
よくあるつまずき・注意点
- 自分の口座にお金は入りません:家賃は自治体から家主へ直接支払われるため、生活費そのものが給付されるわけではありません。生活費が足りない場合は公的な貸付・給付もあわせて相談しましょう。
- 家賃の上限額は地域ごとに異なります:支給額には住宅扶助基準に基づく上限があり、家賃全額とは限りません。金額は自治体で確認を。
- 求職活動の報告を怠らない:決められた活動や報告をしないと、支給が中止されることがあります。
- 審査を待つ間に危険な手段に頼らない:支給決定までの間に現金化やヤミ金・個人間融資でつなごうとすると、かえって生活再建が遠のきます。つなぎ資金も窓口に相談してください。
- 受給中の転居は事前に確認する:受給中に引っ越す場合や、これから新しい住まいを契約する場合は、手続きの扱いが変わることがあります。自己判断で契約を進めず、必ず先に窓口へ確認しましょう。
よくある質問
Q. 申請してからどれくらいで支給されますか?
A. 審査には一定の時間がかかり、期間は自治体や申請時期によって異なります。家賃の支払日が迫っている場合はその旨を窓口に伝え、大家・管理会社にも事情を早めに連絡しておきましょう。事前に一報があるかどうかで、貸主側の対応も変わってきます。
Q. 過去に受給したことがあっても、もう一度使えますか?
A. 一定の要件を満たすと再支給が認められる場合があります。要件は改正されることがあるため、自立相談支援機関で確認してください。申請の時期によって年度の切り替わりをまたぐこともあるので、最新の条件とあわせて確認しましょう。
Q. 実家に戻るべきか、給付金で今の家を維持すべきか迷っています。
A. 通勤・求職のしやすさや世帯の状況によって答えは変わります。自立相談支援機関は住まいと家計をまとめて相談できる窓口なので、選択肢を並べたうえで一緒に検討してもらうのがおすすめです。家族と同居した場合の生活費の変化など、お金以外の面も含めて整理すると判断しやすくなります。
家族と早めに共有しておきたいこと
住居確保給付金は世帯の収入や預貯金をもとに判定される制度のため、申請の際には同居する家族の収入や預貯金がわかる書類など、本人以外の資料が必要になる場合があります。収入が減ったことを家族に打ち明けるのはつらいものですが、共有が遅れるほど書類の準備や家計の見直しも遅れ、相談のタイミングを逃しやすくなります。
共有しておきたいのは、家賃や生活費の支払い状況、収入が戻る見通し、いつどの窓口に相談する予定か、といった点です。支給が決まった場合も家賃は自治体から家主へ直接支払われる仕組みのため、「誰が何をいつ払うのか」を家族の間で整理しておくと混乱を防げます。家族が状況を知っていれば、書類集めや窓口とのやり取りも協力して進めやすくなります。
- 家計の現状と支払いの優先順位を一緒に確認する
- 窓口への相談に家族が同席できるか確認してみる
- この先に見えている大きな支出を書き出しておく
Q. 受給が終わるまでに仕事が決まらなかったらどうなりますか?
A. 支給には期間の区切りがあるため、終了が近づいたら早めに自立相談支援機関へ状況を伝えましょう。延長の可否や、ほかに使える支援があるかどうかは状況によって異なるとされています。期限を待たず、就職活動の進み具合をこまめに窓口へ相談しておくことが大切です。
まとめ
家賃が払えないおそれがあるときは、借りる前に住居確保給付金を検討しましょう。原則3か月(最長9か月)家賃相当が支給されます。収入・資産・求職活動の要件があるため、自立相談支援機関に早めに相談を。
あわせて確認したいこと
- まず確認:今すぐお金が必要なときにまず確認したいこと/公的な貸付・給付
- 滞納で困る前に:家賃が払えないとき/国保・年金が払えないとき
- 現金化・ヤミ金・個人間融資に頼る前に、使える公的給付がないか確認しましょう
この記事の執筆者
マネーガイドジャーナル編集部
金融関連情報サイトの運営実績を多数持つ編集チーム。株式・不動産・FXなど幅広い金融資産の運用経験と、外資系ITコンサルティングファームで金融機関の案件に従事した実務経験をもとに、公式サイト・公的機関の一次情報を確認しながら記事を制作しています。
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