SNSの「個人間融資」「お金貸します」は危険?手口と法律を解説【2026年7月】
SNSや掲示板の「個人間融資」「お金貸します」は、違法な高金利・個人情報悪用・性的搾取などの被害につながる危険な取引です。金融庁・国民生活センターの注意喚起をもとに手口と法律を解説します。

【重要】注意喚起
本記事は被害防止のための注意喚起です。個人間融資の利用・つながり方は扱いません。
SNS(X等)や掲示板で見かける「#個人間融資」「お金貸します」の書き込みは、非常に危険です。金融庁・国民生活センターがくり返し注意喚起しています。
個人でも「貸金業」にあたる場合がある
金融庁によれば、個人であっても反復継続の意思をもって金銭の貸付けを行う場合は貸金業に該当し、登録が必要です。SNSで「お金を貸します」と勧誘する行為は貸金業法に抵触する場合があり、無登録の勧誘は違法です。出典:金融庁「個人間融資にご注意ください」
主な被害パターン
- 違法な高金利:個人を装ったヤミ金による法外な利息。
- 個人情報の悪用:渡した情報がさらなる犯罪・トラブルに悪用される。
- ひととき融資:利息免除等の名目で性的関係を要求する手口。
- 押し貸し:希望額以上を勝手に振り込み、それを口実に高額な利息を請求する手口。
- 先払い(保証金)詐欺:保証金・保証料名目で電子マネーや現金を先に払わせ、融資せず連絡を絶つ手口。
被害に遭った・勧誘されたときの相談先
- 警察相談専用電話「#9110」(緊急時は110番)
- 消費者ホットライン「188」(消費生活センター)
- 金融庁 多重債務相談窓口:0570-016811(平日10〜17時)。窓口案内
- 日本貸金業協会 貸金業相談・紛争解決センター:0570-051-051。窓口
- 法テラス:ヤミ金の相談/お金に困ったら公的な貸付・給付も検討を
勧誘投稿・DMに共通する特徴
被害の入口の多くは、SNSの投稿や掲示板を見て自分から連絡してしまうケースと、「お金に困っている」という投稿に突然DMが届くケースです。公的機関の注意喚起や相談事例で指摘される勧誘には、次のような共通点があります。
- 審査・在籍確認なしを強調する:「ブラックOK」「審査なし」「即日振込」など、正規の貸金業者では考えにくい条件を並べて、審査に通らない人の心理につけ込みます。
- やり取りをすぐ非公開の場へ移す:DMや個人のメッセージアプリに誘導し、第三者の目や記録が残りにくい状態で条件を提示します。
- 先に個人情報や書類を要求する:身分証の画像、勤務先、家族構成、自宅や職場が分かる情報などを「貸付の条件」として求めます。
- 親身な相談相手を装う:すぐに貸付の話をせず、悩みを聞く形で信頼させてから条件を切り出す手口も報告されています。
これらは「個人の善意の貸し手」ではなく、無登録の違法な貸付の典型的な入口です。丁寧な言葉づかいや「実績報告」の投稿は、安全である根拠にはまったくなりません。実際には、個人を装った組織的なヤミ金が複数のアカウントを使い分けている例も指摘されており、「個人だから貸金業とは関係ない」という説明自体が誤りです。相手が本当に個人か業者かを利用者の側から見分けることはできない、という前提で考える必要があります。
応じてしまう前のチェックリスト
連絡する前に、次の点を落ち着いて確認してください。一つでも当てはまる相手とは、関わらないことが唯一の安全な選択です。
- 相手が氏名・所在地を明かさない、または本当かどうか確認のしようがない
- 利息や返済方法などの条件を書面で示さない
- 貸付より先に、身分証の画像・口座情報・保証金などを要求してくる
- 「女性歓迎」「会って手渡し」など、対面や関係の継続を持ちかけてくる
- 「今日中に」「今だけの条件」と判断を急がせる
そもそもの生活資金に困っている場合は、見知らぬ個人ではなく、国・自治体の公的な貸付・給付を先に確認してください。「審査に落ちたからもう公的な窓口も無理だろう」と思い込んで個人間融資に流れてしまう例が少なくありませんが、公的支援は民間の審査とは仕組みが異なります。
連絡してしまった・借りてしまったときの対処フロー
すでにやり取りや借入れをしてしまった場合も、一人で抱え込まず、次の順番で対応してください。
- それ以上の支払い・情報提供をやめる:追加の入金や書類の送付を求められても応じない。
- 記録を保全する:投稿・DM・振込記録・相手のアカウント情報をスクリーンショット等で保存する。
- 脅迫や執拗な取立てがあれば警察へ:警察相談専用電話「#9110」(身の危険を感じる場合は110番)。
- 支払義務やお金の取り戻しは専門家へ:違法な貸付における支払義務の有無や支払済みのお金の扱いは個別事情により判断が分かれるため、法テラス(0570-078374)や弁護士・司法書士に相談する。
- 生活の立て直しを相談する:消費者ホットライン「188」や自治体の窓口で利用できる支援を確認する。
相手に「必ず返します」「待ってください」と連絡を続けるほど、個人情報や弱みを握られやすくなります。やり取りの窓口を公的機関・専門家に移すことが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 個人間融資で借りたお金は返さなくてよいのですか?
違法な貸付では利息や元本の扱いが通常の借金と異なる場合がありますが、支払義務の有無は契約の内容や経緯など個別の事情によって判断が分かれます。自己判断で対応せず、弁護士・司法書士や法テラスに相談してください。
Q2. 「貸してください」と書き込んだだけでも危険ですか?
危険です。書き込みを見た違法業者側から次々と勧誘のDMが届く事例が報告されています。一度でも反応すると「困っている人」としてリスト化され、別のアカウントや手口で繰り返し接触されるおそれがあります。投稿は削除し、届いた勧誘には一切返信しないでください。
Q3. 家族や勤務先に取り立ての連絡が来たらどうすればよいですか?
本人以外への執拗な取立ては違法な取立て行為にあたり得ます。連絡の日時・内容を記録したうえで、警察相談専用電話「#9110」と日本貸金業協会(0570-051-051)、法テラスに相談してください。家族・勤務先には事情を隠さず、「不審な連絡には応じないでほしい」と共有しておくことで、被害の拡大を防ぎやすくなります。
相談を早く進めるための準備と持参する物
警察や消費生活センター、法テラスなどに相談する際は、手元の情報をあらかじめ整理しておくと、状況の説明が短時間で済み、案内される対応も具体的になりやすいとされています。相談の前に、次のような準備をしておくと役立ちます。
- 経緯の時系列メモ:相手を知ったきっかけ、連絡した日、振込ややり取りの流れを、覚えている範囲で順番に書き出します。正確さに自信がなくても、メモがあるだけで相談は進めやすくなります。
- 相手に関する情報:アカウント名・表示名・投稿内容・案内された振込先など、相手を特定する手がかりをまとめておきます。
- やり取りと支払いの記録:保存したスクリーンショットや振込の明細を、日付順に見られる状態にしておきます。
- 渡してしまった情報の一覧:身分証の画像・勤務先・家族の情報など、相手に渡したものを書き出しておくと、二次被害への備えも相談しやすくなります。
準備が不十分でも相談は受け付けてもらえます。整理を理由に先延ばしにせず、まず連絡することを優先してください。
Q4. 証拠になりそうな記録をほとんど残していません。相談できますか?
相談できます。記録が少なくても、覚えている経緯や相手のアカウント名だけで相談は受け付けてもらえ、必要な確認の方法は窓口で案内されます。これから届くメッセージや着信の履歴は消さずに保存しつつ、できるだけ早く消費生活センターや警察の相談窓口に連絡してください。
まとめ
SNSの個人間融資は、違法な高金利・個人情報悪用・性的搾取・詐欺の温床です。見知らぬ相手からの借入れは避け、困ったときは公的な相談先・貸付制度を利用してください。
この記事の執筆者
マネーガイドジャーナル編集部
金融関連情報サイトの運営実績を多数持つ編集チーム。株式・不動産・FXなど幅広い金融資産の運用経験と、外資系ITコンサルティングファームで金融機関の案件に従事した実務経験をもとに、公式サイト・公的機関の一次情報を確認しながら記事を制作しています。
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